これまでは文句を言いつつも、ブログ執筆用マシンとしてARROWS Tab QH55/Mには満足していることを書いてきました。
しかし、ここ数ヶ月でSurface Pro 3を含めた魅力あるWindowsタブレットが続々と出てきたので、「ブログ執筆」という視点から比較表を作りました。
まず、前提条件としてメモリ4GB搭載を必須としています。
何にも気を遣わずに通常のPC作業をするために、メモリ4GBは必要だからです。
メモリは4GB積んでいるのに、実際は2.89GBしか使えないARROWS Tab QH55/Mは、使い方を誤ると頻繁に「メモリいっぱいだからプログラム閉じろ」とメッセージが出るので、うっとうしいです。
前提条件をクリアした4機種の仕様を、「家でも、外でも、電車の中でも、いつでもどこでもブログを書ける」という審査基準で、優れいてる部分は赤、イマイチな部分は青に色分けしました。
※動作時間はITmedia PC USERのそれぞれの機種のレビューを参照させて頂きました。
記事の要約
Surface Pro 3はオーバースペック
皆様ご存じSurface Pro 3は12インチの画面を搭載しながら重さ820g、キーボードと合わせても1115gと軽量な上、タイプカバーを付けても約14mmの薄さです。
このコンパクトな筐体にCore i5を搭載しているのはスゴイことですが、ブログ執筆という点から見ると、CPUはAtom Z3770で十分と感じています。
スタイラスには電池が必要で、外出先で電池が切れたら使えなくなってしまいます。
高性能な分価格は高く、現状最も低スペックの仕様でもタイプカバーと合わせて約13万5000円。
アート系写真や動画ブログを運営し、Raw現像や動画編集が必要であればSurface Pro 3が適していると思いますが、その場合メモリ8GBは必要と思うので更に高価になるでしょう。
ThinkPad 8は8.3インチで問題ないなら買い
レノボ ThinkPad 8 にWindows 8.1 with Bing版、64bit & 4GB RAM モデル追加 – Engadget Japanese
Windows 8.1 with Bing採用により最近値下がりし、メモリが4GBになったThinkPad 8。
強化ガラスのドラゴントレイルを採用し、マグネシウム合金高剛性インナーフレームのおかげで持ち運びも安心です。
ディスアドバンテージは、唯一のUSBインターフェースであるmicroUSBが充電兼用なので、充電しながらUSBを使えない点です。
また、USB接続にはmicroUSB-USB変換アダプタが必要になります。
ThinkPad Tablet 2 Bluetooth Keyboard with Standは最高の打ち心地だと思いますが、本体は溝にはめるだけ=角度固定の上、パームレストがないのでテーブル上以外で使う場合、画面が見にくくなり、安定もしないでしょう。
接続方法がBluetoothなので本体側のバッテリ-消耗とキーボード側の充電し忘れも懸念事項です。
しかし、上記2点は工夫次第(データのやりとりは無線で行ったり、サードパーティーのキーボードを使う等)でどうにでもなるので、8.3インチで全く問題ないという方にはオススメの機種です。
S20はテキスト作成だけならアリかな?
一週間前に発表されたS20は、ヨドバシカメラのみが取り扱っています。
最大の特徴はキーボード+128GB SSDを載せて実質5万3820円というコスパの高さでしょう。
今はCPU性能よりもストレージの読み込み速度の方が、処理速度のボトルネックになることが多いです。
eMMCよりもSSDの方が読み込み速度が速いので、eMMC機よりもサクサク動きます。
ヨドバシカメラへ行って触ってきましたが、実際ARROWS Tab QH55/Mよりも動作はサクサクでした。
ただ作りが安っぽい。
キーボード側はアルミに見えるように加工したプラスチックで、キーボードはストロークが浅くペチペチします。
バッテリーも不安が残ります。公称6時間なので、実稼働時間は4時間前後でしょう。
そして何よりもキーボードにタッチパッドも光学ポインタも付いておらず、マウス操作をする場合は外付けマウスが必要な時点で、「家でも、外でも、電車の中でも、いつでもどこでもブログを書ける」という基準は満たせません。
キーボードにパームレストがないので安定性にも欠けます。
「打鍵感とかどうでも良いし、落ち着いた場所でしかブログ書かないよ」という方には良い機種と思います。
やっぱりARROWS Tab QH55/Mだね!
「おい!そういうオチかよ!」という声が聞こえてきそうですが、そうです。そういうオチです。
人間、自分が決めたことは色々理由を付けて正当化したがりますが、ご多分に漏れず私もその内の一人です。
まぁ、最後のレビューなので聞いていってください。
やはり画面スペックが素晴らしい
2560×1600の解像度を誇るのはARROWS Tab QH55/Mだけ!一画面により多くの情報を映し出せます。
しかもIPSを改良したIPS Alphaを採用しているので非常に見やすい。
モバイルバッテリーで充電しながらUSBが使える
モバイルバッテリーでmicroUSB経由で充電出来ます。
ただ、充電速度がメチャクチャ遅いので、バッテリ-が切れてからmicroUSBで充電するのは現実的ではありません。
なので、長時間使用することがわかっている場合に、最初からmicroUSBで給電しながら使うことによって、稼働時間を伸ばすという使い方になります。
さらに私の場合、USBモバイルディスプレイM168BMも愛用していますので、給電しながらUSBディスプレイが使えないと作業効率が落ちます。
雑に扱っても大丈夫
排熱ファンがなく、防水、防じん、耐薬品なので、多少雑に扱っても問題なく、どこにでもサッと持ち出せます。
製品が高価だと傷が気になりだし、持ち運ぶためのケースを使い始めます。
その結果、総体積&重量が増え、製品の薄型軽量の良さがスポイルされるということはよくありますが、ARROWS Tab QH55/Mはスリムキーボードと一緒にそのままバッグに突っ込んでも気になりません。
これがSurface Pro 3なら丁重に扱っていたことでしょう。
キーボードがフラット&高剛性&安定性
パームレストの記事で書きましたが、キーボードを打つ際は手首が反らない方が良いです。
Surface Pro 3のタイプカバーは傾斜が付き奥が高くなり手首を反らすことなりますし、パームレストがないThinkPad Tablet 2 Bluetooth Keyboard with StandとS20は言わずもがなです。
膝上で使う時はテーブル上で使う時よりも手首が更に反り返るので、キーボードがフラットであることは利点と考えます。
また前述の通り、タイプカバーは傾斜を付けるため、キーボード底が空中に浮くことになり、キーを強く打つとたわみます。
ソフトタッチで打てば良いだけの話ですが、スリムキーボードレビュー記事で挙げた高剛性&安定性はARROWS Tab QH55/Mの大きな武器です。
充電&拡張クレードル&電池不要スタイラス本体収納可能
家で使う場合、ワンタッチで充電でき、スタンド代わりにもなるクレードルがあった方が便利です。
USB2.0準拠×3、HDMI出力端子、アナログRGB(ミニD-SUB15ピン)、有線LANを使用できる拡張クレードルが8640円、充電のみのクレードルが5400円なので、「ぼったくりだなぁ。割高だなぁ。」と思いながらも充電のみのクレードルを買って使っています。
しかし、今回調べて行く中でSurface Pro 3の拡張クレードルが2万円することにビックリ。(高すぎるのでクレードル対応はSurface Pro 3では赤字にしませんでした。)
上には上がいますね。。
スタイラスは確かにSurface Pro 3の方が高性能で、絵を描く人には良いのかも知れませんが、スタイラスはたまにしか使わない側からすると使いたいときに電池切れになる方が困ります。
スタイラスの握り心地も気にしないので小さく本体に収納できるARROWS Tab QH55/Mの方が好ましい。
総括
メモリ4GBを積んだWindowsタブレットが増えてきた今年こそがWindowsタブレット元年になり、アプリストアが充実することを期待します。
そうでないと、ARROWS Tab QH55/MのGPS、加速度、地磁気、ジャイロセンサー、NFCが宝の持ち腐れになってしまいます。
今のところ、全く使いどころがありません。。
最後にダメ押しで、ARROWS Tab QH55/Mユーザーのレビュー記事を紹介します。
使用用途が皆さん違うので参考になります。
▼DQ10のベンチマークを取られています。
ふぃおの至高のデジライフ 最強お風呂タブレット Arrows Tab QH55/M (WQ1/M)レビュー
▼漫画家さんが絵描きの視点でレビューされています。
ARROWS Tab QH55/M(WQ1/M)を1カ月弱ほど使ってみて (キタ印工房)
▼Raw現像に挑戦されています。
ARROWS Tab QH55/M WQ1/Mの使用感
▼ARROWS Tab QH55/Mの液晶性能について評価されています。
ARROWS Tab QH55/Mに関するあれやこれや : やんま まのblog(仮)
以上!アイドリングタイムのイド♂(@idomars)でした。
ありがとうございました!
富士通直販では、「ミニマムサポート=電話問い合わせ初回より有料」を見積り時に選択すれば、5000円引きになります。
[富士通直販WEB MART] ARROWS Tab一覧 : 富士通
~~編集後記~~
比較リスト作るのに3時間、書き上げるまで8時間かかったけど楽しかった-。
購入前の比較検討の時間が一番、面白かったりする。