前回に続いて、「一日20分ぐらいの時間で使える身体を手に入れたい」という願望を叶えるための仮説を立案いたします。
記事の要約
個人的にコスパが低いと思うエクササイズ
何かを決めるときはまず消去法。ということで、コスパが低いエクササイズを考えてみました。
準備に時間がかかる系
前回も少し触れましたが、ジョギングやロードバイク等、外出するための準備に時間がかかるものは、その準備時間はエクササイズの実動時間にならないのでコスパが低いと思います。
同じ理由でジム通いも、あまりコスパはよろしくない。金銭面の話もありますが、やはりジムへの往復時間がエクササイズの実動時間にならないからです。
マシン系
マシンで筋肉を局所的に鍛えるのは、効率的に筋肉を大きくするのにはもってこいですが、使える身体になるかというと疑問が残ります。
そもそも各筋肉を局所的に(ていねいに)鍛えていく時間がないという話もあります。
個人的にコスパが高いと思うエクササイズ
次にコスパが高いエクササイズを考えました。
家の中でできる系
家の中でできるエクササイズであれば、準備にかかる時間を限りなく0に近づけられます。
するとエクササイズにかける時間の中で、実動時間の割合が増えるので、コスパが高くなるわけです!
複数の筋肉を同時に鍛える系
特定の筋肉への効きが弱くなりますが、一つのエクササイズで複数の筋肉を鍛えられる方がエクササイズ時間の短縮になります。
さらにそのようなエクササイズは各筋肉の連動が前提になっているので、マシンで鍛えるよりも使える身体になります。
この2つのエクササイズの組み合わせが一番コスパ高いのではないか?
これらを踏まえ、一番コスパが高そうな2つのエクササイズを選びました。
プリズナートレーニング
プリズナートレーニングとは簡単に言えば、腕立て伏せ等の自重トレーニングです。普通の自重トレーニングと違うのは、軽負荷から10 STEP×3目標=30の段階を経て、負荷を上げていくところ。
詳しくは下記書籍を読んで頂くとして、自分が感じたプリズナートレーニングのメリットは下記の3つ。
使える身体になる
プリズナートレーニングは少しずつ負荷を上げていくことにより、筋肉だけではなく、腱や関節、神経も鍛えます。それにより、ケガをしにくくなり、元々ケガを負っている部分(自分の場合は腰)は強くなります。
加えて、自重トレーニングは複数の筋肉を同時に鍛えるので、まさに自分の求めている「使える身体」が手に入ります。
筋力がつく
プリズナートレーニングの最終ゴールの一つは、逆立ち片手腕立て伏せ。
自重トレーニングで筋力をつけるには限界があるとは言いますが、逆立ち片手腕立て伏せができれば、一般人としてはもう十分な筋力と言えるでしょう。
プリズナートレーニングを続ければ、最終的にそのような筋力が手に入るとのことなので期待に胸膨らみます。
短時間で全身鍛えられる
これにはわたしも驚いたのですが、プリズナートレーニングは1種目、週に一回やればOKなんです。計6種目なので、月~土曜日までに1種目ずつやって、日曜日は休憩でOK。
「筋肉の大きさによって超回復にかかる時間は違うから、腹直筋の場合中は一日、いや毎日でもいいか。大腿四頭筋の場合は中三日、、」とか考えていた自分がバカみたいです。いや、最効率&最短で鍛えたいならそのような計算も必要だと思いますが、一般人が健康のために鍛えるだけなら、そこまでやらなくてもいいってことでしょうね。
プリズナートレーニング1種目にかかる時間は、負荷が軽い内は回数をこなす必要があるので15分程度かかりますが、負荷が上がるに連れてほとんどは5分以下で済みます。
1日5分&一週間で全身鍛えられる。非常に魅力的ではありませんか!?
ケトルベル・スウィングでのタバタ式トレーニング
ケトルベルとはロシア発祥のトレーニング器具、コレ↓です。ケトルとはやかん(薬缶)のこと。
ケトルベルの取っ手部分を両手で持って、股の下を通して、お尻&太ももの裏の力で胸の辺りまで持ち上げるエクササイズをスウィングと言います。
▼こういうエクササイズ
そしてタバタ式トレーニングとはHIIT(高強度インターバルトレーニング)の一種です。提唱者は田畑泉氏。
詳しくは下の書籍を読んで頂くとして、自分が感じたケトルベル・スウィングでのタバタ式トレーニングのメリットは下記の3つ。(ケトルベルの本は英語ですが、薄い&写真付きなので中学生でも読めます。)
体力がつく
わたしは「体力=脚」だと考えています。
脚は一日で一番使う部位です。自室の中を移動する時でさえ使います。その時に脚に疲労感があると、「あぁ何か疲れたなぁ」と感じます。ということは、逆に脚を強くして、脚に疲労を感じなくなれば、「なんだ、今日はまだまだ元気じゃん!」となる。(はず)
ケトルベル・スウィングはその脚を鍛えます。
24kgのケトルベルをスウィングした場合、身体にかかる負荷は遠心力によって200kg以上となります
を踏ん張って200kgの負荷に耐えるのだから、確実に脚は強くなるでしょう。
全身が鍛えられる
ケトルベル・スウィングで、全身が鍛えられます。
ケトルベルを持って振ることで、前腕(握力)を。
ケトルベルを股の下を通して身体の後ろに持ってくる際に、胸・腹筋を。
ケトルベルを股の下から前方に振る際に、腰・股関節・お尻・太ももの裏を。
前方に振られたケトルベルに身体を持って行かれないように踏ん張る際に、背筋・肩・上腕二頭筋・太ももの表を。
そしてこれらの運動の負荷を常に受け止める、ふくらはぎ・すね・足の裏。
一粒で何度おいしいんだって話です。
鍛えられないのは首と上腕三頭筋ぐらいじゃないでしょうか?
一つのエクササイズでこれだけの筋肉群を動員するのは、もはや芸術の域。
しかもスウィングは、「物を持つ・振り回す」という日常の動作をなぞっているので、使える身体にもなります。
4分で有酸素性・無酸素性どちらも鍛えられる
タバタ式トレーニングは、高強度のエクササイズ20秒+休憩10秒のセットを6~8セット行うトレーニングです。
つまりトレーニング自体にかかる時間は最大「4分」。
この「4分」を週4回・6週間行うことにより、「有酸素性のエネルギー(最大酸素摂取量)」が10%、「無酸素性のエネルギー(酸素借)」が30%も改善するという結果が出ています。
どちらか一方だけでなく、有酸素と無酸素の両方ですよ?しかも「4分」で、です。
どれだけコスパ高いんだって話ですよ。
我々は、IT1を週4回(それとは別に最大酸素摂取量の70%の強度の自転車エルゴメータ運動を30分行った後に、IT1と同強度の運動を4セットだけ行う日を1日加えた)行ったところ、6週間で最大酸素借が40%近く、最大酸素摂取量が10%も増加することがわかりました。
ポジティブコントロールとして行った最大酸素摂取量の70%という一般的な有酸素性運動60分を週5回行った群は、最大酸素摂取量の増加は同じ程度あったものの、最大酸素借については変化がありませんでした。
引用者注:IT1=タバタ式トレーニング
タバタ式トレーニング p114
これ読んだら、ジョギングやロードバイク等、世の中に広まっている有酸素運動をする気にはなれません。コスパが悪すぎる。というかタバタ式トレーニングのコスパが良すぎる。
さらにこの2つを補助として組み合わせれば完璧ではないか?
上記のプリズナートレーニングとケトルベル・スウィングでのタバタ式トレーニングに加え、補助として下記2つのエクササイズもやっていきます。
ロコムーブ
ロコムーブと呼ばれる「フェニックス」「カンガルー」「チーター」という3つの体操を、朝と仕事の休憩時間中にやります。
▼ロコムーブ公式動画ページ
ロコムープ Vimeo特設動画サイト
詳しくは下記書籍を参照ください。
なぜこの体操を組み込むかというと、1. 姿勢がよくなる & 2. プリズナートレーニングとケトルベル・スウィングに共通する部分があるからです。
1. 姿勢がよくなる
ロコムーブは身体の背面をほぐす体操です。
実際やってみると、今まで凝り固まっていた肩甲骨周りや首の筋肉がゴリゴリほぐされていきます。
そして体操後は左右の肩甲骨が寄り、胸が開いた状態になり、姿勢が正されます。
左右の肩甲骨を寄せることが姿勢強化に繋がることは頭ではわかっていて、できるだけ意識していたのですが、このロコムーブを導入することにより、さらに自然に肩甲骨を寄せられるようになりました。
2. プリズナートレーニングとケトルベル・スウィングに共通する部分がある
ロコムーブは自分の筋力で筋肉をストレッチします。たとえば、「フェニックス」と「チーター」では、広背筋の力で肩甲骨を限界まで寄せてストレッチします。
これはプリズナートレーニングのストレッチの考えと同じです。
プリズナートレーニングによると、筋肉がリラックスした状態での外的負荷によるストレッチは、関節を損傷させケガを招くので自分の筋肉の力でストレッチした方が良く、ロコムーブのストレッチはその理にかなっています。
▼プリズナートレーニングストレッチ編はコチラ
また、「カンガルー」はケトルベル・スウィングと身体の使い方が全く同じなので、ケトルベル・スウィングの良いウォーミングアップ&クールダウンになります。
逆に言えば、ケトルベル・スウィングはロコムーブの本のタイトルにある「動ける身体」を作るのに効果的なエクササイズということです。
水泳
わたしは海馬が萎縮しているので、その回復のために有酸素性運動である水泳を取り入れます。
ここで正直に告白します。わたしは水泳が地上最高の有酸素性運動だと考えています。水上だけど。
なぜなら、、、
関節に負担がかからない
ジョギングは膝・股関節に、ロードバイクは腰・背中関節に負担がかかります。
しかし水泳では関節に負担がかかりません。なんて健康的なのでしょう!
呼吸を最小限にできる
わたしたちは呼吸量が増えると酸化ストレスにより、老化します。
加えて、激しい運動をすると酸化ストレスが増加し、老化が早まったり、心臓病や認知症の原因になったりするという事例も報告されている。
トップアスリートが実践 人生が変わる最高の呼吸法 Kindle版 No.2676/3625″
呼吸量を増やす運動をしている人は、自ら老化を早めているのです。
しかし水泳であれば、息継ぎの回数を少なくして、呼吸数を最小限にできます。そして息継ぎの回数を少なくすれば少なくするほど、わたしたちの身体は少ない酸素で活動できるようになり、日常の呼吸数も減り、老化を抑制できます。
老化を抑制できるだけでなく、疲れにくくなるので、使える身体にもなっていきます。
この話に興味ある方は、下記書籍を参照ください。
カロリー消費量がそこそこ高い
60kgの人が、1時間にクロールで2.7km泳ぐと504kcal消費します。
これは時速8kmのジョギング(ハーフマラソンを3時間で走るペース)や時速20kmのロードバイクと同じ程度のカロリー消費量です。(ロードバイクなら時速20kmで何時間も走れるので、痩せたいなら長距離ロード一択ですね。)
汗でベタベタする不快な思いをせずに、これだけカロリーを消費できるのは自分にとって結構なメリットです。
仮説検証へ
ということで、プリズナートレーニング&ケトルベル・スウィングでのタバタ式トレーニングをメイン、ロコムーブと水泳を補助とするのが、わたしなりの高コスパエクササイズの仮説です。
これらを実行し、この仮説を検証していきます。
ハッシュタグ #プリトレ をつけて毎日ツイートしてますので、もしプリズナートレーニング他、これらのエクササイズに興味がある方は、一緒にやりましょう!
わたしの仮説が正しければ、日常生活的にもタスク管理的にも使える身体が手に入るはず!