[i]持つ者による持つ者のためのタスク管理術

20160227_swiss

前回、文系より理系の方が大変な目に遭わなくて済むかも、という話をしましたが、もうわたしの青春の日々は戻ってきません。重くなった身体を引きずり、ボケた頭をフル回転させて現状を脱するしかないのです。

そのために、前回とは違い、今回はわたしが思ったことをまじめに書きます。

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記事の要約

タスク管理がポータプルスキルにならないこともある

わたしは以前、「タスク管理は職種が変わっても使えるポータブルスキルである」と主張していました。

▼<参考>そう思って書いていた記事群です。
ポータブルスキル | ハックの哲学

今も基本的にはそう思っています。しかし場合によっては、タスク管理がポータブルスキルとして機能を果たさない場合があります。それは、仕事内容が大きく変わり、かつ仕事が多すぎる時です。

通常はこのようなことは起こりません。なぜなら、仕事内容が大きく変わったら、段階を踏んで新しい仕事を覚える必要があるので、いきなり多くの仕事を任されることはないからです。どちらか一つが身に降りかかることは十分考えられますが、二つ同時に襲いかかってくることはほとんどないはずです。

しかし、わたしはこの上下の牙にパクリとやられてしまいました。

仕事内容が大きく変わっただけなら、仕事を覚えつつ、新しい仕事の性質に合わせて、タスク管理の方法を修正することも可能だったでしょう。仕事の量が増えただけなら、多忙時のタスク管理方法を構築していくことも可能だったでしょう。しかし、二つ同時に来られたら、ひとたまりもありません。

立て直しを図るも。。

わたしは凡人です。凡人のわたしがどうにか社会人を5年以上続けられたのは、タスク管理が人より少し得意だったからです。

その唯一の強みを潰されてしまったら、わたしには何も残りません。どうにか立て直そうと、これまで参考にしてきたタスク管理の本やブログを見直し、取り入れようとしました。しかし、うまく取り入れられない。それはなぜか?

その答えは、タスク管理業界の構造を紐解くことにより、わかりました。

タスク管理の業界分析

現状、タスク管理のノウハウは下記の2種類のグループが発信しています。

  • グループ1. 起業家、フリーランス
  • グループ2. グループ1のフォロワー

1.の起業家、フリーランスがタスク管理ノウハウの主な発信者です。彼らはタスク管理ができなければ生きていけないわけですから、必然的にタスク管理に詳しくなります。そしてそれを世に発信する手段も仕事をする上で持っています。(今の時代、自社や自分のHPやブログを持っていない起業家やフリーランスは少ないでしょう)

ノウハウもあり、それを広く伝える手段も持っているのですから、世の中のタスク管理術のほとんどが彼らから発信されるのは当然のことです。ライフハッカー等、ライフハック系サイトの記事の引用元もほとんどのこのグループ1です。

グループ2は、グループ1が発明し、世に広めたタスク管理術を自分で試し、その結果や改良案をブログで公開しているグループ1のフォロワーです。起業家、フリーランス以外、つまり「自分以外の人に雇われている」という意味でのサラリーマンで構成されています。日本に居たとき、わたしもこのグループにいました。

スイスに来てからは彼らが発信する方法がうまく使えなくなったのは、彼らはあるものを「持っていて」、わたしは「持っていなかった」からです。

持つ者による持つ者のための術

グループ1、2が持っているもの。それは「自由」です。

「自由」の量は、「やるべきことの量」と「裁量」により変化します。「やるべきこと」が多ければ多く、そして「裁量」が少なければ少ないほど、「自由」はなくなります。この2つのうち、より重要なのは「裁量」です。「やるべきこと」が多くても、「裁量」が大きければ、「やらない」という決断ができ、「やるべきことの量」の多さが「自由」に与える影響を減らせるからです。

グループ1の起業家やフリーランスは、「やるべきこと」次第で収入を得られるかが決まるので、「やるべきこと」は出そうと思えば無限に出てくるでしょう。しかし、仕事を含めたすべてのことの「やるか?やらないか?」を自分で決められるので、「裁量」は無限です。「裁量」が無限なので、彼らは非常に「自由」と言えます。(その分、リスクも背負っています)

グループ2のフォロワーには様々な職種や状況の方がいるので、「やるべきことの量」は人によって様々だと思います。「裁量」も人それぞれだと思いますが、他者に雇われている限り、多くはないでしょう。しかし、「自分で試したタスク管理術を世に発信できている」という事実から、皆、それができる程度の「自由」は持っていると結論づけられます。

つまり、タスク管理術とは「自由」を持つ者が考えた、「自由」を有効活用するための術なのです。

スイスに来てからのわたしは、「やるべきことの量」が過多になり、仕事の内容がわからない上、断れる仕事が少ないので、「裁量」が極小になっていました。結果、「自由」がありませんでした

「自由」を持たないわたしが「自由」を持つ者による持つ者のための術を使えなくなるのも当然だったのです。

総括

よくタスク管理のセミナーや本のキャッチコピーで「時間が無い人のためのタスク管理術」と書かれてたりしますが、そういうセミナーや本の内容は、「自覚はしてないけど実際はムダな時間があるので、それを明らかにして使える時間を増やす」というものです。

しかし、わたしはタスクシュート式タスク管理術を使って、24時間の活動記録を取り、ムダを削っているので、これ以上使える時間は増やせません。

▼<参考>タスクシュート式タスク管理で使うツールTaskChuteについて
[η][TaskChute]やりたいことをやる為のはじめの一歩 | ハックの哲学

それではどうすればよいのか?

自分で考えるしかありません。持たざる者のための方法は持たざる者にしか考え得ないのです。

ということで、わたしが実際に行ったことを、新しく立ち上げる下記サイトで紹介していきます。Don’t miss it!

本サイトについて | スケジュール・時間・タスク管理&生産性向上術データベース

しばらくは新サイトの更新に集中するので、タスク管理に興味がある方にはFeedlyでの購読登録をオススメします!

▼三部作の第一部です。
[i]スイスに転勤したら人生で最悪の3ヶ月になって、精神を病みました | アイドリングタイム

▼三部作の第二部です
[i]考えなしに文系になると悲惨なことになるかもよ | アイドリングタイム



以上!アイドリングタイムのイド♂(@idomars)でした。


ありがとうございました!

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